肝臓病と肥満専門のクリニック

TEL.082-545-1199
〒730-0051 広島市中区大手町1丁目1-20 相生橋ビル9F

院長のこだわり

①手で肝臓を見極める

お腹を触って、何がわかるの?

初診時の触診は、医師によってそれぞれ目的が異なりますが、当院では、肝臓専門医として、主に肝臓の腫れ具合 や 硬さを診ています。

患者様には、診察台の上で仰向けに寝てもらい、両膝を曲げて頂きます。そうすることでお腹に力が入らなくなり、お腹の筋肉に邪魔されることなく、肝臓に触れるようになります。

右の肋骨の下に顔を出している肝臓を指先で触ります。すると、次のような情報が得られます。

  • お肉屋さんで売っているレバーのようにプリプリと張りがある→正常?
  • フォアグラのようにプヨプヨと柔らかい→脂肪肝?
  • 通常より肝臓が大きく肥大化している→脂肪肝?
  • 加熱されたレバーのように弾力がなく硬い→肝硬変?
  • やや腫れて少し硬い→慢性肝炎?

正確な診断をするには、採血やエコーをする必要がありますが、触診によって、ある程度病状を把握することができます。そして、その結果によって、検査内容(採血の項目など)を決めています。

②肝臓癌は小さく見つけたい

2023年腹部エコー2314件/年

キャノンAplio i700

B型肝炎で治療中の方やC型肝炎の治療後の方など、通常より肝臓がんリスクの高い方がおられます。当院では、そういう方に3ヶ月に1回のエコー検をお勧めしています。この間隔でエコーをしていれば、たとえ肝臓がんが見つかったとしても、2㎝以下で見つかる可能性が高いからです。2㎝以下で見つかれば、手術で切除することも十分可能です。
そのため、少しでも鮮明な画像で観察できるように、エコー機器は、病院並みの上位機種を使用しています。また、エコーをする時には、肝臓の繊維化を測定するエラストグラフィーも使用しています。

③少しでも膵臓が診たい

座ってエコーをするのはなぜ?

すい臓がんは早期発見が非常に難しい病気です。「すい臓が胃の裏にあり、見えにくい」ということが大きな原因です。そのため、MRIやCTでも早期発見は難しく、「すい臓がんは進行して見つかるもの」というのが定説です。

(すい臓がんリスクの高い方)
家族歴のある方
糖尿病の方
50歳以上の方

エコーが見えにくいのは、胃腸の中にあるガスが原因です。胃の中のガスが邪魔をして、その背後にあるすい臓が鮮明に映らないのです。

当院では、エコーをする時、すい臓が少しでもよく見えないかと、次のような工夫を始めました。

(1)座位でする
座った状態でエコーをすると、胃腸のガスが移動し、ほんの僅かですが、すい臓が映りやすくなります。
(2)脱気水を飲む
水を飲むと胃に水が溜まり、溜まった部分では、背後のすい臓が少しだけ鮮明に映るようになります。

脱気水とは、空気を抜いた水のことです。水道水を10分以上沸騰させて作ります。約500mlの水をエコーをする直前に(エコー室の中で)飲みます。当院では、すい臓がんリスクの高い方に、ご持参頂くよう指導しております。
※上記の取り組みによって「すい臓がんの早期発見ができる!」ということではありません。「早期発見の可能性もある」という程度でご理解下さい。