楽しそうに 乙女たちが七夕の飾りつけをしています。
「素敵な出会いがありますように」
二人が書いた短冊は、偶然にも同じものでした。
こちらでは、五人囃子が今か今かと、一行が出発するのを待っています。
なかなか出発できないのには、訳がありました。名残惜しそうに、三人官女と右大臣が川を挟んで、いつまでもいつまでも、手を振り続けているからなのです。その姿はまるで、天の川で別れを惜しむ織姫と彦星のようです。
一行の後ろから、呆れたように二人の様子を見る左大臣。
お雛様劇場:53年前のお雛様を季節に合わせて、待合室に飾っています。