肝機能が悪い方は沢山おられます。そして、程度の差があれ、肝臓がんの合併を心配されています。患者様は、自身でできる肝臓がんの予防の方法があればと期待されます。
実は、日常生活の中に肝臓がんの予防手段があるのです。それはコーヒーです。
コーヒーを毎日1杯以上飲んでいる人は、ほとんど飲まない人に比較して、肝細胞がん死亡のリスクが50%低下していることがわかったのです。コーヒーと同じようにカフェインを含む緑茶、紅茶、ウーロン茶では、この効果を認めていません。
コーヒーの肝細胞がん抑制作用は、カフェインのみの1成分ではなく、抗酸化作用のあるクロロゲン酸など、複数成分の相乗効果ではないかと考えられています。
コーヒーの飲み方によっても効果が異なります。フィルターろ過されたコーヒーには肝臓保護効果があり、非ろ過コーヒーではその作用を認めていません。
また、エスプレッソでは肝臓保護作用が弱く、その理由として、習慣的にエスプレッソに入れられるフラクトースに線維形成を促す作用があるためと推測されています。
今日から肝臓がんの予防のために、美味しいドリップコーヒーを飲みましょう!
(参考:The Liver Cancer Journal 2016-6Vol.8 No.1)